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日々妄想を糧に生きております。
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ウチのクラスに入って来た子がめちゃくちゃ可愛いんだよ!やっぱ俺ってラッキー!と、千石さんはラケットを振り回しながら言った。この人のこういうことは日常茶飯事だから南部長も東方さんも軽くあしらって終わりだ。

「ちょっと南聞いてよ!」
「あーハイハイ聞いてる聞いてる煩いぞ千石」
「冷た!南君ヒドい!どうなの東方!」
「ハイハイ酷い酷い」
「もう!壇君はモチロン聞いてくれるよね俺の話!」
「えっ、ぼ、僕ですか?」

憐れ壇。頑張れ壇。
喜多と軽く打ち合いながら心の中でエールを送る。

「室町!喜多!休憩入るぞー」

南部長の一声で俺たちはコートを抜け、タオルを取りにベンチへと向かう。と。

「あれ、休憩?千石君は居ないのかな」

フェンスの向こうすぐそばに女子が居て、その言葉にコートを振り返ってみればいつの間にやら千石さんは居なかった。

「10分位ッスからすぐ戻って来ると思いますけど」
「そっか。じゃあ待ってようかな」

千石君、て呼んでるなら先輩か。にしては制服が真新しいから、もしかして千石さんの言ってた転校生ってこの人の事か。
フェンスに寄り掛かるその人をさして気にする訳もなく、ラケットの剥れかけたグリップテープを巻き直す。

「あ、そうだ。さっきコーヒー買ったら当りが出たから君にあげるよ」

言われてみればその人は両手に二本、ジュースとコーヒーを抱えている。
そしてフェンス越しに手渡されたのはジュースじゃなくてコーヒーだった。何故。

「あの…何でこっちなんスか?こっち先に買ったんですよね」
「ん?好きそうだったから。イメージ?」
「はぁ…」

もしかして色黒だからだろうか。だとしたら千石さん以上に失礼な人だな。


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うらぁっ!間に合ったぜ!室町誕生日おめっとサンバァ!
この後、戻って来て大騒ぎする千石と転校生に室町は怪訝な視線を贈ります。
なんかこの人達似てる、と。この日を境にこの3年生コンビに振り回される室町が見たい(書けばいい)


何気に苦労人で世話焼きなイメージの室町でした!おめでとうございます!



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